【初心者向け】完全無料の3DCAD「FreeCAD」入門!インストールから基本モデリングまで徹底解説
「3Dプリンターで自分のアイデアを形にしたい」「DIYの設計図を立体で作ってみたい」「業務で3Dデータが必要になった」……。そんな風に考えて3DCADソフトを探してみたものの、数十万円もするプロ用ソフトの価格に驚いて諦めてしまった経験はありませんか?
そんな「できない」を「できた!」に変えてくれる最強のツールが、完全無料のオープンソース3DCADソフト「FreeCAD(フリーキャド)」です。
本記事では、FreeCADの実用書を執筆し、長年初心者の方々をサポートしてきたHori Labが、これからFreeCADを始める方に向けて「そもそもFreeCADとは何か?」「最初の設定はどうすればいいのか?」「立体を作るための基本手順」までを分かりやすく徹底解説します。
※本記事の内容は、ページ下部のYouTube動画でも実際の操作画面を交えて詳しく解説しています。記事を読みながら、ぜひ動画も一緒に動かしてみてください!
1. 完全無料の3DCAD「FreeCAD」とは?
FreeCADは、世界中の有志のエンジニアやプログラマーによって開発・アップデートが続けられている「オープンソース」の3DCADソフトウェアです。趣味のDIYから、本格的な機械設計、建築モデリングまで、幅広い用途で活用されています。
最大の特徴は「パラメトリック・モデリング」
FreeCADの最大の特徴は、「パラメトリック・モデリング」という設計手法を採用している点です。これは、単に画面上で粘土をこねるように形を作るのではなく、「寸法(数字)とルール(拘束)」を入力して正確な形状を定義していく手法です。
例えば、「直径50mmの穴を空ける」と設定してモデリングした後から、「やっぱり直径60mmに変更したい」と思った場合、最初の数字を「60」に書き換えるだけで、全体の3Dモデルが自動的に再計算されて正しい形に変化します。この「後から何度でも正確に修正できる」という強みが、モノづくりにおいて非常に大きな武器となります。
2. FreeCADを選ぶべき3つの理由
数ある3DCADソフトの中で、なぜFreeCADがこれほどまでに支持されているのでしょうか。その理由は大きく3つあります。
① 永久に無料で、商用利用も可能
一番のメリットは、やはりコストです。初期費用ゼロ、月額費用ゼロで、プロ仕様の機能が使い放題です。さらに、趣味の範囲にとどまらず、仕事での利用や、作成した3Dデータを使った商品の販売など、商用利用も完全に認められています。固定費に悩む個人事業主や中小企業にとって、これほどありがたいソフトはありません。
② ワークベンチによる無限の拡張性
FreeCADには「ワークベンチ」と呼ばれる、作業目的に応じた道具箱(画面の切り替え機能)が用意されています。機械部品を作るためのワークベンチ、建築物(BIM)を作るためのワークベンチ、図面を作成するためのワークベンチなど、用途に合わせて画面を切り替えることで、一つのソフトで何でもこなすことができます。
③ 圧倒的な情報の多さとコミュニティ
無料ソフトで一番困るのは「分からない時に聞く人がいない」ことですが、FreeCADは世界中で使われているため、ネット上に膨大な情報があります。もちろん、私(Hori Lab)のYouTubeチャンネルや入門書でも、日本人の初心者がつまずきやすいポイントを徹底的に解説していますので、安心して学習を進められます。
3. 挫折しないための第一歩!インストールと初期設定
さっそくFreeCADをパソコンに入れてみましょう。実は、初心者が一番最初に挫折しやすいのが「画面の操作(視点の動かし方)」です。ここでは絶対にやっておくべき初期設定を解説します。
ステップ1:ダウンロードとインストール
まずはFreeCADの公式サイト(https://www.freecadweb.org/)にアクセスし、「Download Now」ボタンからご自身のパソコン(Windows、Mac、Linux)に合った最新の安定版をダウンロードしてインストールします。
ステップ2:日本語化の確認
ソフトを起動すると、通常は自動的に日本語環境になります。もし英語のままになっている場合は、画面上のメニューから「Edit(編集)」>「Preferences(設定)」を開き、「General(全般)」タブの「Language(言語)」をJapaneseに変更してOKを押し、一度ソフトを再起動してください。
ステップ3:ナビゲーションスタイルの変更(超重要!)
マウスを使って「3D空間をグルグル回して見る(回転)」「画面をズームする」「画面を平行移動する」といった操作方法を「ナビゲーションスタイル」と呼びます。デフォルトの設定は少しクセがあるため、自分が使いやすいものに変更しましょう。まずはここで3D空間を自由に動かせるようになるまで、マウス操作の練習をしてみてください。
具体的に、メニューバーの設定から編集へ、ナビゲーションスタイルをTinkerCADにします。そうすることで操作性が格段に向上します。詳しくは最後の動画をご確認ください。
- 画面の移動:ホイールボタンを押しながらマウスをドラッグ
- 画面の回転:右クリックを押しながらマウスをドラッグ
- 画面の拡大縮小:ホイールをぐるぐる回します。
4. FreeCADの基本!「2Dから3Dを作る」王道ステップ
設定が終わったら、いよいよモデリングの開始です。FreeCADの基本は非常にシンプルで、「2Dの平面図(スケッチ)を描き、それに厚みをつけて3D(立体)にする」という作業の繰り返しです。
ここでは、「Draft (ドラフト) Part(パート)」ワークベンチを使った最も基本となる4つのステップを紹介します。
手順1:ワークベンチを切り替える
画面上部のプルダウンメニュー(最初は「Start」などになっています)をクリックし、「Draft」を選択します。これで、機械部品を作るための下描き帳が開きました。
手順2:下書きする
直線や丸の線形ツールを使用して下書きを施します。この時、スナップ機能をONにすることがポイントです。座標に沿いながら線と線を繋げることができます。詳細は動画をご確認ください。ここではONにすると便利なスナップリストを載せました。
- スナップエンドポイント
- スナップミッドポイント
- スナップグリッド
手順3:2Dの図形を描き、寸法を入れる(完全拘束)
線が書けたらこんどは線を面にしていきます。3DCADでは面の事をサーフェスと呼びます。概要としては手順2で下書きを閉合した後、アップグレード機能を利用して面を出現させます。詳しくは最後の動画をご確認ください。
手順4:厚みをつけて3Dにする(押し出し)
ドラフトを閉じたら、パートワークベンチを開きます。画面左側のタスクパネルにある「押し出し(Pad)」というアイコン(青色い立体のマーク)をクリックします。すると、先ほど描いた2Dの図形に厚みがつき、見事3Dのブロックが完成します!プロパティの設定は以下とします。
- Z軸方向 +1
- ソリッド作成に✓
- 押し出す量を入力する。
5. まとめ:まずは簡単な形から挑戦しよう!
お疲れ様でした!文字で見ると少し難しく感じるかもしれませんが、「ドラフトで下書きして線を閉合する。 ➡ 線を面にする。➡ 押し出して厚みをつける。」というこの流れさえ掴めば、あとは応用次第でどんな複雑な形でも作れるようになります。
FreeCADは高機能ゆえに、最初は覚えるボタンが多くて戸惑うかもしれません。しかし、外注費をかけずに自分の手でイメージを立体化できるスキルは、あなたにとって一生モノの財産になります。焦らず、まずは四角や丸といった簡単な形から、少しずつステップアップしていきましょう!
▼ 本日の内容を動画で詳しく見る ▼
実際の画面の動き、マウス操作のコツなどは、こちらの動画で詳しく解説しています!
さらに本格的に学びたい方へ
Hori Labでは、「独学の壁」を最短で突破するためのサポートを行っています。より実践的な操作方法を体系的に学びたい方は、ぜひ以下の書籍やオンライン講習もご活用ください。
- 書籍:『FreeCAD入門 第2版』(秀和システム新社) ➡ Amazon著者ページはこちら
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