高額ソフトはもういらない?FreeCADで実現する「現場完結型」の土木DX 重力式擁壁の一瞬モデリング、体積、表面積計算

1.11.2026

「FreeCADって、趣味の3Dプリンター用でしょ?」 もしそう思われているなら、非常にもったいないです。実はFreeCADこそ、**土木現場の実務を劇的に変える「建設DXの切り札」**になります。


1. なぜ3DCAD"FreeCAD"が建設DXの「核」なのか

建設DXの本質は、単なるIT導入ではなく、データを使って「現場の働き方」を変えることにあります。その中心にあるのが3Dデータです。手戻りをゼロに(干渉チェック): 施工前に立体図で確認することで、「現場で配管がぶつかる」といったトラブルを未然に防げます。一瞬で伝わる(見える化): 専門知識がない施主様や近隣住民の方々にも、完成形を直感的に理解してもらえるため、説明の時間が大幅に短縮されます。通常、こうした3D運用には数百万円のソフトが必要ですが、Hori LabではFreeCADという無料ツールを使い、現場コストを最小限に抑える手法をご提案しています。

2. 世界中の知恵が集まる「ワークベンチ」

FreeCADの強みは、世界中のエンジニアが開発した「ワークベンチ(専用ツール)」を自由に追加できる点にあります。今回、私は**土木実務に特化した「擁壁ワークベンチ」**を自ら開発しました。その驚きの操作性は、ぜひ動画でチェックしてみてください。

3. 【実演】擁壁モデリングが「入力だけ」で完了

これまでの苦労は何だったのかと思うほど、モデリングは簡単です。 専用ワークベンチを起動し、擁壁の高さや幅の数値を入力するだけ。 これだけで正確な3Dモデルが立ち上がります。図面を引く手間さえ必要ない「超らくちん」な設計体験です。

4. 複雑な体積・表面積計算からも解放されます

3Dモデルが完成した瞬間に、計算業務も終わります。 「体積計算ボタン」を1クリックするだけで、複雑な形状の体積が即座に算出されます。表面積も同様です。計算ミスにおびえたり、電卓を叩き直したりする時間はもう必要ありません。


次のステップ:あなたの現場で試してみませんか?

「難しそう」を「これならできる」に変えるのがHori Labの役割です。この擁壁ワークベンチの具体的な使い方や、現場への導入方法が気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

5.具体的な導入手順

GitHubにてデータを公開しているのでAppデータ内に格納してみよう。Appのフォルダ名等は動画にて公開しているので参照してほしい。所定のフォルダにプログラムファイルを格納するだけでFreeCADにワークベンチが追加されます。ワークベンチのアイコンは全部で5つなので紹介する。以下がアイコンの画像だよ。

GitHubのデータ:こちらからワークベンチのプログラムをDLできます。

左から、①擁壁のモデルを生成するアイコン、②隣が擁壁を指定のR単曲線にて折り曲げる機能、③その隣が基礎コンクリートを作るアイコン、そして、④体積計算、⑤表面積計算のアイコンとなる。

①については、クリックすると窓が出てくるので、そこに擁壁の高さや幅を入力します。下の表はデフォルトの数値です。擁壁の前面勾配や背面勾配にも対応できる。また、実務にてより使えるように天端の高低差があっても3Dモデル化が可能だ。

②については、①にて生成した例えば100mの擁壁があるとする。これを指定のR曲線と分割数を入力することで折り曲げることが可能。

③については、①にて生成したモデルの基礎コンクリートを作ることができる。実務に合わせて端部から+100mmになるように指定した。


④⑤については生成したモデルをクリックした後にアイコンを押すことで一瞬で数値が表示される。積算、設計の数量計算、現場施工管理での生コン注文等にて活用してほしい。